無雪期とは春、夏、秋の3シーズンです。テントの設営から、炊事、テントの徹収までの共同生活は楽しいものです。大地の上で食事をし、満天の星空の下で眠る。山の大自然を肌で感じ、解放感をたっぷり味わえるテント泊ですが、山では天気が荒れることもしばしばあります。厳しい環境にも対応できる山岳用のテントを選ぶことが大切です。
テントの選び方
目的の登山形態、使用する季節、人数によって選びましょう。一緒に山に行く人数によって、何人用のテントが必要かが決まります。
登山用テントには、大きく分けると、シングルウォールとダブルウォールという2種類のテントがあります。現在の主流は本体+フライシートで使用するダブルウォールタイプで防水性が高いこと、前室があり、荷物を置くことができます。
山岳用テントの特徴
1.軽くてコンパクトになる。
2.風に強い。
3.設営が簡単。
4.ベンチレーターがある。
5.荷物を置くスペース(前室)がある。
テントの張り方
1.テントを張る場所を決める
風を遮る場所、少しでも平らな場所を選び、テントを張る場所が決まったら、大小の石や木や枝などを取り除く。
2.グランドシートを敷く
グランドシートは専用のものでなくても、レジャーシートでも構いません。要はテントが直に地面に接触しないようにします。これはテント底部の損傷を防ぐのが目的です。
3.風の向きを考える
インナーテントのフレームにポールを通す時、入口から押すだけで、手前に引かないこと。ポール末端をポール受けに固定するとテントが立ちあがります。テント設営時に考慮するのは風の向き。テントの入口は必ず風下にします。 テントが丸い形状で背が低いのは風の抵抗を少なくする為です。
4.必ず張り綱をする
インナーテントの上にフライシートをかけます。最も重要なのは「張り綱」です。張り綱は強く張って、ペグや石にしっかりと固定しましょう。張り綱やぺぐをいい加減な止め方をすると、テントが強風で飛ばされてしまいます。
5.荷物を入れる前に
地面からの断熱と湿気を遮断し、居心地を良くするためにテントマット(銀マット)を敷きます。テントの換気は充分に注意して酸欠にならないようにベンチレーターは全開で換気しましょう。
テント内の生活
1.各自の荷物をいれてから、テント内が広く使えるように各自で不要なものは私物入れ(スタッフバッグ)に入れましょう。
2.狭いテント内で火気を使用するときは、炊事中に動くときは声を掛け、コッヘルを抑えるのが、常識です。水こぼしにも注意しよう。
3.寝るときは枕元に水とヘッドランプを置きましょう。